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この催眠療法は、筆者である現役精神科医の長年の臨床経験と、多くの人々との対話の中から生まれました。
私にとっての死とは、24歳で医師になるまで、祖父母など年長者とのお別れという捉え方でした。
ところが、医師になって、担当し、毎日、密に診察していた同年齢の女性や年下の患者さんが病で亡くなったり、当直勤務をすれば、救急外来に運ばれた患者さんが、私と会話をしていた10分後には亡くなるなど、
突然、多くの方の死亡宣告をしたり、死を見送る立場になったときに、死への認識が一気に変わりました。
それまで未来しか見えていなかった私に人生の時間は有限であることを意識させてくれました。
その後も、私は癌の末期患者さんとのメンタルケア、家族の死、愛する人の死、家族のようなペットとの死に直面する深い悲しみや喪失感を抱えた多くのクライアントと、喪の儀式（モーニングワーク）をセッションを通じて向き合ってきました。
その中で、こうしたクライアントが死の直前に自分のやり残したことに後悔しているという状況を目の当たりにしてきました。
彼らが抱える後悔は、取り戻せない人生の時間に対するものでした。
未来が当たり前にあると、たかをくくってしまいがちな健康な私たちだからこそ、
それが「今」を変えるための大きな動機にもなると
筆者は感じました。
これらの経験が、催眠療法によって未来の自分にアクセスし、今の自分の行動を変えるアプローチへとつながります。
この催眠療法は、過去の喪失感や後悔に囚われるのではなく、やり残した後悔をすべて洗
い出し、自分の行動を変えていくことに焦点を当てています。そうして「悔いのない人生」を生きていくためのツールとして、この方法が生まれました。
例えば、あなたが散歩をしている時に大型犬がしっぽを振って寄ってきたとします。あなた自身が犬に対してとても愛情深い記憶でいっぱいなら、かわいらしく感じたり、嬉しい気分になるでしょう。
でももし、あなた自身が幼い頃に犬にほえられたり、噛まれたり怖い経験があったらどうでしょう。その時とは全く違う犬で、しかも人懐こそうに寄ってきたとしても、あなた自身はすっかり忘れていたとしても、あなたの脳は、恐怖の記憶を覚えていて、防衛反応として、身体が震えたり、逃げ出してしまうかもしれません。
これは脳の仕組みによるものです。
脳は三大構造でできていて、恐怖は古い脳の領域、大脳辺縁系の偏桃体や海馬などの記憶を司る領域が作用しています。
詳しくお話しすると、生まれたばかりのころは脳の中心部分の脳幹が発達しています。原始的な脳の領域です。赤ちゃんはおっぱいを飲む・排泄する・泣くなど本能中心で生きていますよね。
成長するごとに脳幹を囲む大脳辺縁系が発達していきます。大脳辺縁系には、感情の記憶を司り不安や恐怖によって活性化する偏桃体や、出来事の記憶を司る海馬があります。海馬は長時間ストレスを受けると委縮してしまうことが確認されています。そして大脳辺縁系の上には、10歳から発達するといわれる大脳新皮質といわれる部分があります。理性的な考えができる大人の脳ともいわれています。
なぜ、催眠療法が記憶や思い込みの書き替えに有効かというと、セラピストの言葉の誘導で、深い意識状態にたどり着き、五感を使い、記憶を司る偏桃体や海馬に直接働きかけるからです。
今まで、本を読んだり、人の話を聞くことで、納得したつもりでも変わることができなかったのは、知識は大脳新皮質という理性的な部分での理解にとどまり、記憶や感情には響いていなかったからです。
催眠療法が医師会などで有効な治療法だと認めらえた経緯は様々にありますが、1840年代インドに駐留したスコットランド人医師ジェイムス・エスディールの功績があげられます。彼は劣悪な環境の中で、催眠麻酔によって2,000例に及ぶ手術を行いました。そのうち300例は四肢切断、フィラリアによる陰嚢水腫、白内障などの大手術で、当時の深刻な手術の死亡率を50％から5％に低下させたといわれます。
現在の催眠療法は、リラクゼーションの言葉の誘導による深いリラックス効果、記憶の書き換えによる過去の記憶からくる感情の軽減や、ポジティブな暗示を受け入れることでの思い込みの変化、禁煙、ダイエット、痛みの治療や、アスリートのメンタルマネジメントなどにも使われています。
催眠療法という言葉に抵抗がある方も、マインドフルネスという言葉を聞いたことがあるのかもしれません。
最近では、海外の大手企業でも、ストレスマネジメントや、集中力強化に「マインドフルネス瞑想」を取り入れる等、言葉の誘導やイメージによる癒しの効果は知られていて世界中で研究がされています。
もともとは仏教の禅の教え八正道の一つ正念（Right Mindfulness）です。
「今ここあるがままを見つめる」そのための実践法の一つとして、瞑想を推奨しています。
催眠療法も同じです。言葉の誘導により無意識に到達し、あるイメージにより癒しを深めます。
催眠療法は、イメージの力を頼るセラピーです。
イメージ力がないと感じている方でも、「今日起きてから今までの行動を詳細に教えてください」と聞くと、イメージや五感の力を使い、記憶を思い出しながら話していくことでしょう。
誰にでもイメージ力はありますのでご安心ください。もし最初抵抗を感じたとしても、慣れていくものです。
このガイドブックでは、具体的な事例を通じて、催眠療法がどのように役立つかを紹介しています。以下のような事例を取り上げています。
あるクライアントは、未来の自分と対話することで、今のキャリア選択に迷いがなくなり、自信を持って新たなステップを踏み出すことができました。彼女は自分の才能を最大限に発揮できる環境にシフトし、自己実現に向けて大きく前進しまし
日々の忙しさの中で、自分の本音に気づかず、惰性で過ごしていたクライアントが、催眠療法を通じて心の奥にある願望を発見。これにより、彼女は人生の選択を見直し、本当に望んでいた道に進む決断をしました。
自分の夢を後回しにしていたクライアントが、未来の自分からのメッセージを受け取り、行動を開始しました。彼はそれまでの惰性を断ち切り、やりたいことに挑戦する勇気を得ました。その結果、願望を着実に実現していくプロセスに入りました。
未来の自分に会いに行き、今の自分を変えるためのヒントを得ませんか？ このガイドブックをダウンロードして、後悔のない未来に向けた一歩を踏み出しましょう。
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あなたが描く理想の未来は、すでにあなたの中にあります。 自分では努力しているつもりでも、なかなか理想が実現しないことがあります。 人生には無限の可能性が広がっており、その力はあなたの潜在意識に眠っています。 潜在意識は、私たちの思考や行動を無意識に導き、 人生を形作る強力な意識です。 無意識に繰り返す制限パターンが、理想の実現を妨げていることも多いです。 催眠療法は潜在意識に直接働きかけ、 豊かさや幸せを引き出します。 深いリラクゼーションにより心のストレスを解放し、 心身の緊張をほぐします。 これにより前向きなエネルギーが湧き、 自信を持って人生をより自由に豊かに生きられるようサポートします。 催眠療法の効果で新たな自分が目覚め、 理想の未来を共に築きましょう。
精神科医野又美乃・よっちゃん 精神科医野又美乃・よっちゃん
プロフィール
プロフィール
趣味
絵を描くこと・温泉・家族と旅行・キキララちゃん集め
家族
優しい夫と個性豊かな子供達の仲良く４人暮らし
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